前歯の歯並びだけを整えたいという方に人気なのが、「インビザラインGo」です。
全体の歯を動かす矯正よりも治療期間が短く、費用を抑えながら気になる前歯の歯並びを改善できるのが良い点です。
ここでは、インビザラインGoの特徴や通常のインビザラインとの違い、費用や期間などについて詳しく解説します。
目次
■インビザラインGoと通常のインビザラインとの違い
◎動かせる範囲の違い
通常のインビザラインフルは、前歯から奥歯まで全体の歯を対象とした矯正システムです。
見た目だけでなく、噛み合わせや歯列全体のバランスを整えることが目的で、幅広い症例に対応できます。
一方、インビザラインGoは前歯から数えて片側5番目(第二小臼歯)までの歯を動かす部分矯正です。主に見た目の印象に関わる前歯部の改善を目的としており、奥歯の位置や咬合関係を変えることはできません。
◎目的の違い
通常のインビザラインは、歯列全体の噛み合わせや骨格的な不調和も考慮して行う総合的な矯正です。
それに対して、インビザラインGoは前歯の見た目を整えることを重視した部分矯正です。
例えば、前歯のちょっとした歯並びの乱れを短期間で整えたい方に適しています。
全体的な噛み合わせの治療を目的とする場合は、通常のインビザラインやワイヤー矯正が向いています。
◎治療期間の違い
通常のインビザラインフルは、治療内容によって1年半〜2年ほどかかるのが一般的です。
これに対してインビザラインGoは、部分的な移動に限定されるため、平均3ヶ月〜6ヶ月で完了するケースが多く見られます。
歯並びの状態によっては2ヶ月〜3ヶ月で仕上がる場合もあり、結婚式やイベントなどに合わせて短期間で見た目を整えたい方にも人気です。
※治療期間は症例によって異なります。
◎マウスピースの枚数の違い
通常のインビザラインでは、歯の移動範囲が広いため20枚〜50枚ほどのマウスピースを使用します。
一方、インビザラインGoでは最大20枚以内に制限されており、通院回数や期間が少なく済むのが特徴です。
ただし、枚数が限られているため、大きな歯の移動が必要なケースには適していません。
■インビザラインGoの治療期間と費用
◎インビザラインフルの費用の目安
通常のインビザラインフルは、治療範囲が広く、使用するマウスピースの枚数も多いため、費用はおおよそ80万円〜100万円前後が一般的です。
治療内容によってはさらに費用がかかることもあります。
◎インビザラインGoの費用の目安
インビザラインGoは、前歯部に限定した部分矯正のため、費用を大きく抑えられるのが魅力です。
一般的な相場は40万円〜60万円ほどで、全体矯正の半分程度で治療できる場合もあります。
また、治療期間が短く通院回数も少ないため、忙しい方やコストを抑えたい方にもメリットが多い矯正装置です。
■インビザラインGoが向いている人
◎歯の生え方や傾きが原因の軽度の出っ歯(上顎前突)
歯性の上顎前突(じょうがくぜんとつ)とは、上の前歯が前方に傾いて出ている状態のことです。骨格的な原因ではなく、歯の位置や傾きによって前に出ているケースであれば、インビザラインGoで改善できる可能性があります。
上の前歯を少し内側に移動させることで、口元の印象をすっきり見せることができ、横顔のバランスが整うこともあります。
◎軽度のすきっ歯(空隙歯列)
前歯の間に小さなすき間があるすきっ歯(空隙歯列:くうげきしれつ)も、インビザラインGoが得意とする症例です。すき間の位置や大きさを確認した上で、マウスピースによって歯を少しずつ中央に寄せることで、歯並びを整えることが可能です。
◎軽度の叢生
叢生(そうせい)とは、歯が重なってガタガタに並んでいる状態をいいます。
歯の重なりが軽度の場合は、インビザラインGoで前歯の位置関係を整えられる可能性があります。
歯を少しずつ動かして並びを整えるため、見た目の改善だけでなく、歯磨きがしやすくなり、むし歯や歯周病の予防にもつながります。
ただし、歯列全体に大きなズレがある場合や、抜歯を伴う症例はインビザラインGoの対象外となります。
【インビザラインGoは軽度の歯列不正の方におすすめ】
インビザラインGoは、前歯の見た目を整えたい方におすすめの部分矯正システムです。
透明で目立たないマウスピースを使い、3ヶ月〜6ヶ月という短期間できれいな歯並びへの改善が期待できます。
※症例によっては6ヶ月以上かかる場合もあります。
全体矯正に比べて費用も抑えられるため、気になる前歯だけをきれいにしたい方にとって手軽な選択肢といえるでしょう。
まずは歯科医院で口腔内の状態を確認し、自分の歯並びがインビザラインGoの対象となるか相談してみることをおすすめします。