
インプラント治療を受けた後、噛むと痛いと感じたことはありませんか?
術後の経過や口腔内の状態によっては、痛みを感じることがあるだけでなく、数年後に痛みが出てきたというケースもあります。
ここでは、インプラント治療後に噛むと痛い原因を、術後すぐの場合と数年後の場合に分けて解説し、それぞれの対処法についても詳しく紹介します。
目次
■インプラント治療の術後に噛むと痛い原因
◎手術による炎症や腫れ
インプラント手術では、歯肉を切開し、顎の骨にインプラント体を埋め込みます。
そのため、術後しばらくは歯肉や骨に炎症が残り、噛んだ時に痛みを感じることがあります。
特に術後数日から1週間〜2週間程度は、腫れや内出血を伴うこともあり、噛む力が加わると違和感が出やすい時期です。
◎噛み合わせが良くないなど
仮歯や最終的な被せ物の噛み合わせがわずかに高い場合、噛んだ時にインプラントに力がかかり、痛みの原因になることがあります。
天然歯にはクッションの役割をする歯根膜(しこんまく)という組織がありますが、インプラントにはそれがないため、噛み合わせのズレの影響を受けやすい特徴があります。
◎インプラントと骨の結合が安定していない
インプラントは、埋め入れたインプラント体が顎の骨としっかり結合することで安定します。この結合が十分に進んでいない状態で強い力がかかると、噛んだ時に痛みや違和感が出ることがあります。
■インプラント治療から数年後に噛むと痛い原因
◎インプラント周囲炎が進行している
インプラント治療から数年後に痛みを感じる原因として多いのが、インプラント周囲炎です。インプラント周囲炎は、インプラント版の歯周病のようなものだとイメージするとわかりやすいです。
インプラント周囲炎は、インプラントの周囲に炎症が起こり、歯肉や顎の骨が破壊される病気です。初期段階では自覚症状が少ないこともありますが、進行すると噛んだ時に痛みや違和感が出ることがあります。
◎噛み合わせの変化
長年の使用により、周囲の天然歯がすり減ったり、歯並びがわずかに変化したりすることで、インプラントに過度な力が集中することがあります。その結果、噛むたびに痛みを感じるようになるケースもあります。
◎上部構造や部品のゆるみや破損
数年使用したインプラントでは、被せ物や内部の部品がわずかにゆるんだり、摩耗したりすることがあります。こうした状態を放置すると、噛むたびに微妙な動きが生じ、痛みの原因となることがあります。
■「インプラントで噛むと痛い」対処法
◎我慢せず早めに歯科医院を受診する
インプラント治療後の痛みは、自然に治るものと、早期対応が必要なものがあります。
噛むと痛い状態が続く場合や、数年後に急に痛みが出た場合は、できるだけ早く歯科医院を受診することが重要です。
◎噛み合わせの調整を行う
噛み合わせが原因の場合、わずかな調整で痛みが改善することも少なくありません。定期的なチェックにより、インプラントに負担がかからない状態を維持することが大切です。
◎メンテナンスとセルフケア
インプラント周囲炎を防ぐためには、歯科医院での定期的なメンテナンスと、日常の丁寧な歯みがきが欠かせません。インプラント自体ははむし歯になりませんが、歯周病と同じように炎症が起こるリスクがあるため、継続的なケアが重要です。
【インプラント治療後に痛む場合は放置せずに相談を】
インプラント治療後に噛むと痛いと感じる原因は、術後の炎症や噛み合わせのズレ、インプラントと骨の結合状態など、治療直後ならではの要因が関係していることがあります。
一方で、治療から数年後に痛みが出る場合には、インプラント周囲炎の進行や噛み合わせの変化、被せ物や部品のゆるみなどが影響しているケースも少なくありません。
インプラントは長期間使用できる治療法ですが、歯科医院でのメンテナンスやセルフケアが十分でないと数年後に痛みやトラブルが起こる可能性があります。
噛むと痛い、違和感が続くといった症状がある場合は、放置せず早めに歯科医院を受診することが大切です。
