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■顎関節症と歯列矯正、両立できる?
顎がカクカク鳴る、軽い違和感がある——そんな状態でマウスピース矯正を始めてよいか迷う方は少なくありません。
本記事では治療用スプリントと矯正用マウスピースの違い、進める順序の考え方、安心して検討するためのポイントをやさしく整理します。
この記事の要点まとめ
- 治療用スプリントと矯正用マウスピースは目的・構造が異なる別々の装置
- 顎関節症の症状が強い場合は関節治療を優先し、軽度なら矯正との並行も検討できる場合がある
- 矯正開始前の精密検査と、経過観察を継続できる医院選びが大切なポイント
■治療用と矯正用は別物!顎関節症スプリントとマウスピース矯正の違い
見た目が似ているため混同されやすいのですが、治療用スプリントと矯正用マウスピースは目的も構造も異なる装置です。
それぞれの役割を知ることが、適切な治療選択への第一歩になります。
◎顎関節の負担軽減を目指す「治療用スプリント」
顎関節症のスプリントは、主に就寝時に装着し、上下の歯が直接ぶつかるのを防ぐ装置。噛む力を分散させ、顎関節や咀嚼筋にかかる負担をやわらげることを目的としています。
歯ぎしりや食いしばりによる関節への圧迫を抑え、筋肉の緊張をゆるめることで、クリック音や開口時の違和感の緩和をサポートします。
歯を動かす装置ではなく、関節と筋肉を安静に保つための装置である点が大きな特徴です。
◎歯を計画的に動かす「矯正用マウスピース」
一方、インビザラインに代表される矯正用マウスピースは、歯列を計画的に動かすための装置。一人ひとりの歯型を3Dデータで解析し、わずかずつ形状の異なるマウスピースを順番に交換することで、持続的な弱い力を歯に加えていきます。
当院ではiTeroによる光学スキャンとシミュレーションをもとに治療計画を立案。スプリントが「安静」を目的とするのに対し、矯正用マウスピースは「歯の移動」を目的としており、役割が異なります。
■どちらを優先すべき?顎関節症と歯列矯正の具体的な判断基準
顎関節症と歯並びの両方が気になる場合、症状の程度によって進め方が変わります。自己判断は避け、歯科医師の診断を受けることが前提ですが、一般的な目安を整理しておきましょう。
◎強い痛みや開口障害がある場合は「顎関節治療」を優先
口を大きく開けにくい、食事中に強い痛みがある、頭痛や肩こりを伴う——こうした急性期の症状がある場合は、まず顎関節症の治療を優先することが一般的です。
炎症や筋肉の過緊張が落ち着かないまま矯正を始めると、装置の違和感が症状に影響する可能性があるためです。
スプリント療法や生活習慣の見直しで状態を安定させてから、矯正の検討に進む流れが安心といえます。
◎軽度の症状や噛み合わせが要因なら矯正を先行・並行できる場合も
軽度のクリック音のみで痛みがない、あるいは不正咬合そのものが顎関節への負担の一因となっているケースでは、マウスピース矯正で噛み合わせを整えることが、結果として顎関節への負荷軽減につながる可能性もあります。
その場合は矯正を先行、または症状管理と並行して進める選択肢が検討されます。判断には精密検査と歯科医師の総合的な診断が必要です。
■顎関節症を抱えながらマウスピース矯正(インビザライン)を進める5つの注意点
顎関節に不安を抱えながら矯正を検討する場合は、事前の準備と治療中の配慮が大切になります。確認しておきたい5つのポイントを整理しました。
◎iTeroなどの3Dスキャナーによる精密な顎関節・歯並び検査
注意点1は、治療前に精密検査を受けること。
注意点2は、顎関節の位置関係を踏まえた治療計画を立案することです。
当院ではiTeroによる3Dシミュレーションを活用し、歯列だけでなく噛み合わせ全体のバランスを確認したうえで計画を組み立てています。
データに基づく可視化により、患者さんご自身も治療の見通しを把握しやすくなります。
◎顎関節症と矯正治療の双方に知見を持つ歯科医院を選ぶ
注意点3は、違和感が生じた際に自己判断で装着を続けないこと。
注意点4は、顎関節症と矯正の双方に対応できる歯科医院を選ぶこと。
注意点5は、定期的な経過観察を欠かさないことです。当院は月々5,500円から始められるマウスピース矯正にも対応し、セカンドオピニオンのご相談も承っています。
気になる症状があれば、早めにご相談ください。
■よくある質問
Q1. 顎関節症があってもマウスピース矯正は始められますか?
A. 症状の程度によります。軽度であれば矯正を進められる場合もありますが、強い痛みや開口障害がある場合は、顎関節の治療を優先することが一般的です。精密検査による判断が必要になります。
Q2. 治療用スプリントと矯正用マウスピースは併用できますか?
A. 目的が異なるため、基本的に同じ役割で同時に使用するものではありません。矯正中に夜間の食いしばり対策が必要な場合などは、歯科医師が個別に判断します。
Q3. 矯正治療中に顎関節の症状が変化したらどうすればよいですか?
A. 自己判断で装着を続けず、できるだけ早く担当医にご相談ください。装着時間の調整や治療計画の見直しなど、状態に応じた対応が検討されます。
Q4. iTeroでの検査は痛みがありますか?
A. iTeroは光学スキャナーで口腔内を読み取る装置で、放射線を用いず、痛みもほとんどありません。短時間で精密なデータを取得できます。
日本大学松戸歯学部 卒業
2014年
医療法人 尚歯会 いさはい歯科医院 勤務
2015年
ぐみょう今井歯科医院 勤務
2019年
ぐみょう今井歯科医院 院長就任
日本臨床歯科学会
日本口腔インプラント学会
インビザライン 認定医
日本歯周病学会
厚生労働省認可歯科医師卒後臨床研修指導医
日本顎咬合学会 認定医
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